「高齢者医療」…それは手術や積極的治療といった急性期の医療ではなく、慢性期の医療を指します。そして、単に医療だけでなく「介護」や「リハビリ」とも連携し、患者さんの「生活」を支えていくものです。
総泉病院では、多職種が連携し、よりよい高齢者医療を目指したチーム医療を実践しています。
近年、医療機関における医療事故の発生が大きく取り上げられています。総泉病院では、医療の安全確保のために、医療安全管理委員会を中心に活動しています。環境整備や、マニュアルの整備、研修活動を通じて事故防止に努めるほか、インシデント事例、ヒヤリハット事例の分析と評価を行ない、医療安全管理体制の強化を図っています。
当院には、認知症の症状が強い方や、治療が必要な疾患も有するなど、在宅での生活が困難な方が多く入院されています。そのような方に対し、「認知症ケアチーム」が発足し、認知症ケアはどうあるべきか、認知症者の尊厳を守るには・・と、研修を受けた看護師が中心となり、症例検討会を開催し、様々な立場からの意見交換を行っております。
認知症ケア専門士をはじめ、多職種でのチームケアにより、認知症高齢者が
その人らしく笑顔で生活できるよう取り組んでいます。
摂食嚥下機能向上プロジェクトチームを構成し、慢性期における安全に経口より食事を提供するための体制づくりに取り組み、脳血管障害や高齢等による摂食嚥下障害患者の機能改善、誤嚥性肺炎の予防等に多職種での医療を提供しています。
今後、嚥下機能評価体制をさらに充実させ、摂食嚥下障害患者のQOL向上に取り組んでいきます。
排尿の自立は人間としての尊厳が守られるばかりでなく、ADL(日常生活動作)の維持、増進をもたらし、ひいては寝たきり患者の減少にもつながることと考えています。
当院では尿道留置カテーテルを1日でも早く抜去し、尿路感染を防止するとともに排尿自立によるQOL(生活の質)向上に導くよう質の高い排尿ケアに向けて、多職種によるチームで対応しています。
当院へ入院される患者さんの足の爪は、白癬菌の感染や加齢、生活習慣による多様な変形が非常に多く見られます。通常の爪切りでは対応不可能で、放置されてきた異常な爪の形状を正し、爪はがれや爪による病変を予防する取り組みをしています。医師の診察のもと、院内フットケア研修を受けた看護師が患者さんの足を守るための「爪のケア」を提供しています。
ターミナルケアとは、末期がんの方などに対して延命を目的とするのではなく、身体的・精神的苦痛をできるだけ軽減し、生活の質の向上を目指す終末期医療です。患者さんやご家族の望む最期が迎えられるよう、医療の現場と委員会で取り組んでいます。
身体状況によって、褥瘡(床ずれ)が起こりやすい方がいます。いったん褥瘡が出来てしまうと、治癒するまでに時間がかかります。褥瘡をつくらないように、リスクを減らしていくことを目的とし、委員会を中心に活動しています。
総泉病院は、患者さんの人権の尊重のため、身体抑制を行なわない医療・介護に取り組んでいます。
高齢者にみられる「認知症」。薬を使用した「薬物療法」も大切ですが、薬を使わずに脳を活性化して、残っている認知機能や生活能力を高める「非薬物療法」も大切です。総泉病院では、さまざまなプログラムを提供して「非薬物療法」に取り組んでいます。
患者さんにとって、病院は「治療の場」だけではなく「生活の場」でもあります。毎日を快適に過ごしていただけるよう、さまざまな取り組みを行なっています。
自然に触れることによって気分が良くなったり、ストレスが軽減されることがあります。総泉病院では、裏庭の「清馨園」を利用して森林療法を行ない、季節を感じられるプログラムに取り組んでいます。
患者さんに、さまざまなニュースや季節の話題を…。週に2回、院内新聞をお届けしています。
多職種参加によるさまざまな委員会があり、積極的に活動しています。
「おもてなし」が大切であることは、病院においても例外ではありません。患者さんやご家族に「おもてなしの心」が伝わるよう、接遇委員会を中心に活動しています。
患者さんやご家族が病院をどのように評価しているのか、また、どのようなサービスを望んでいるのかを知るために、毎年外来および入院患者さんを対象に満足度調査を実施しています。
知識を深めること、共有することを目的として、院内ではさまざまな勉強会・研修会が行なわれています。
また、外部の研修会や学術発表会にも積極的に参加しています。
多職種が参加できる院内認定制度を設け、チーム医療としての専門性の向上を図っています。認定者の制服の胸元には認定の証であるバッチが輝いています。
「シーティングマスター育成研修」…車椅子の選定と調整機能の向上
「キャリアアップ研修」…リーダー育成
「ステップアップ研修」…管理者育成
ワークライフバランスは、「仕事と生活の調和」と訳されます。スタッフが仕事だけでなくそれぞれの生活や家庭を大切にしながら働けるよう、さまざまな取り組みをしています。
看護部では他部署に先駆けて「看護職のワーク・ライフ・バランス」事業(日本看護協会主催)に3年間継続参加し、働き続けられる職場づくりに取り組んだことを評価され、同協会より2014年「カンゴザウルス賞」を受賞しました。現在は、組織横断プロジェクトが立ち上がり、働きやすい職場づくりを推進しています。
BSCとは、組織のもつ重要な要素を分析し、その組織のビジョン・戦略にどのように影響し業績に現れているのかを可視化するための業績評価手法です。総泉病院では、スタッフが病院のビジョン達成に向けて一丸となって取り組めるよう、病院全体と各部署それぞれにこの手法を取り入れ、さらなる成長を目指しています。
看護実習生をはじめ各種学校の学生を受け入れ、将来の医療を担うスタッフを育成するお手伝いをしています。
病院から出る「ゴミ」の行方にも注目し資源の再生につとめています。廃棄物は電力に変わる「燃料」に、古紙やダンボールは再生紙へそれぞれ生まれ変わります。
長期療養型として千葉市第1号の日本医療機能評価機構認定病院
日本医療機能評価機構は 「患者さんのニーズを尊重した質の高い医療サービスができているか」という視点で病院機能をチェックする第三者機関です。
総泉病院は2000年10月に長期療養型病院として千葉市第1号の認定病院となり、2015年12月に3rdG:Ver.1.1 にて更新認定を受けました。
日本慢性期医療協会は10領域62項目からなる「慢性期医療の臨床指標(Clinical Indicator)」により診療の質を客観的に評価しています。 総泉病院は同協会の審査基準を満たし、良質な慢性期医療を提供する病院として2012年6月に千葉県第1号の認定病院となりました。
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